初心者にもオススメの読み切り作品
きれいにまとまった物語を読める
『アントマン:セカンド・チャンスマン』 ©MARVEL ©FURYU Corporation
こんちは!
サンドです。
今回は、映画の原案でもある『アントマン:セカンド・チャンスマン』のレビュー記事です。
「ここから読んでいいの?」
「オススメのポイントは?」
などの疑問を、邦訳アメコミ150冊を読んだ僕が解決します!
僕のプロフィールはこちらの記事で。
皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を。
なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。
収録タイトルやクリエイター
出版社:ヴィレッジブックス
ライター:ニック・スペンサー
アーティスト:ラモン・ロザナス
収録タイトル
- 『Ant-Man』Vol.2 #1(2015年3月)
- 『Ant-Man』Vol.2 #2(2015年4月)
- 『Ant-Man』Vol.2 #3(2015年5月)
- 『Ant-Man』Vol.2 #4(2015年6月)
- 『Ant-Man』Vol.2 #5(2015年7月)
あらすじ
内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。
どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式サイトからの引用なので、結末に関するネタバレはありません。
投獄、離婚、そして死……。
数々の悲劇に見舞われてきた2代目アントマンことスコット・ラングは現在、無職。全うな暮らしを送ろうと努力を重ねるものの、生来の飽きっぽい性格故にヒーロー仲間からさえも疎んじられる毎日。
そんな彼の唯一の慰めは、娘であるキャシーの笑顔だけだった。
だがしかし、そんなささやかな幸せにさえ終焉の時はやってくる。キャシーとの別れを前に、あらゆる困難から逃げ続けてきた男が下した決断とは……?
映画化で俄然、注目の“小さな巨人”アントマンの新たなる旅立ちをユーモアとペーソスを込めて描く話題作、早くも邦訳!
引用元:ヴィレッジブックス作品ページ
どんな作品なのか
本作『アントマン:セカンド・チャンスマン』は『Ant-Man』Vol.2の1話~5話をまとめたものとなっています。
『Ant-Man』Vol.2は5話で完結するので、本作だけで楽しめるのが嬉しいですね。
主人公はスコット・ラングで、映画『アントマン』(2015年)の原案となった作品でもあります。
映画を観ていれば、すんなりと内容が入ってくるので、アメコミ初心者の方にもオススメです!
登場キャラクターも、娘のキャシーや元妻マギーと映画でお馴染みの面々。
原作においては、アントマン=ハンク・ピムの知名度の方が高く、スコットが主人公となる単独誌は本作が初となります。
本作に収録されているリーフの発売時期は、『アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウト』や『シークレット・ウォーズ』と被っていますが、物語はかすりもしないので、安心して楽しめます笑。
『Ant-Man』Vol.2 #2 ©MARVEL
※画像は原書で、本作は日本語です
本作前に読むべき邦訳アメコミ
とくにないです笑。
ホントに映画だけ観てれば問題なしです。
強いて言うならば、『アベンジャーズ:ディスアセンブルド』。
本作中で、スコットが一時期死んでいたという話が出ますが、その事件が描かれています。
ただ、一瞬の出来事ですし解説書にも記載はあるので、読まなくても全く問題なしです。
なお、この事件で死んだスコットが復活する『アベンジャーズ:チルドレンズ・クルセイド』が2023年9月に小プロから発売予定です。
↓ヴィレッジブックス版は絶版のため、プレ値です…。
アシェット版の方が手に入りやすいかもしれません。
作品の評価・感想
なかなか面白かった!
モノローグが多様され、スコットの心境が細かく伝わるので感情移入がしやすかったです。
良い父親でありたいという意思がしっかり立っているのもいいですね。
これまでのスコットの経歴を採用面接で語るのは、読者への配慮がされてるグッドアイデア。
映画化前はかなりマイナーなキャラだったので。
飽きがこないよう、途中途中でアクシデントが起こり、静と動のバランスがとれていました。
物語のエンジンがかかるのが、少しだけ遅かったのが唯一気になった点です。
5話完結なので、展開した物語がきっちりと収束しているのも高評価です。
ラストのスコットの決断にも注目です。
ラモン・ロザナスのアートは線が太目で見やすいのが特徴です。
安定した画力でサイズ感の異なるアクションシーンも見せてくれます。
表紙やカバーアートを担当しているマーク・ブルックスのアートも見どころです!
『Ant-Man』Vol.2 #1 ©MARVEL
※画像は原書で、本作は日本語です
本作後に読むべき邦訳アメコミ
これもとくにないです。
すっきり物語が完結しているので。
まとめ:『アントマン:セカンド・チャンスマン』の総評
GOOD
・1冊で完結するまとまった脚本
・クセのない見やすいアート
BAD
・物語が動き出すのが少しだけ遅い
非常に読みやすく、脚本の質も確かなものです。
ぜひ手に取ってみてください!
他にも邦訳アメコミを紹介しているので、アメコミカタログなるページも訪れてみてください。
それでは、今回はこのあたりで。
ありがとうございました!
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