しっかり盛り上げて完結
キャラの掘下げの努力は見られたが…
『ヤング・アベンジャーズ:ファミリー・マターズ』 ©MARVEL ©Shogakukan-Shueisha Productions
こんちは!
サンドです。
今回は、シリーズ完結作『ヤング・アベンジャーズ:ファミリー・マターズ』のレビュー記事です。
「ここから読んでいいの?」
「オススメのポイントは?」
などの疑問を、邦訳アメコミ150冊を読んだ僕が解決します!

僕のプロフィールはこちらの記事で
皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を。
なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。
収録タイトルやクリエイター
出版社 | 小学館集英社プロダクション |
ライター | アラン・ハインバーグ |
アーティスト |
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収録タイトル |
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あらすじ
内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。
どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式からの引用なので、結末に関するネタバレはありません。
※前作のネタバレを含みます。
征服者カーンとの戦いで、リーダーだったアイアンラッドを失ったヤング・アベンジャーズ。
埋められない喪失感を抱えながらも、ヒーロー活動を続けることを決意した彼らだったが……
目の前に立ちはだかる最大の障壁は、ヒーロー活動を許さない大人たちだった!?さらにとあるメンバーの“家庭の事情”が、世界を揺るがすほどの大問題に発展する。
引用元:小プロ作品ページ
少年少女たちは仲間を守り、世界を救うことができるのか!?
スーパーヒーロー青春群像劇、待望の第2弾!
どんな作品なのか
本作『ヤング・アベンジャーズ:ファミリー・マターズ』は、オンゴーイングシリーズ『Young Avengers』の7~12話とスペシャル1話をまとめたものです。
前作『ヤング・アベンジャーズ:サイドキックス』の続編となっているのでご注意を。
正体を隠して活動しているヤング・アベンジャーズの面々は、両親に打ち明けるべきか悩んでいるようですが…。
『Young Avengers』#7 ©MARVEL
※画像は原書で、本作は日本語です
本作では、前作であまり触れられなかった、メンバーの過去や出自が明らかになります。
ライターは前作からアラン・ハインバーグが続投。
アーティストは前半2話をアンドレア・ディヴィート、後半4話を前作のジム・チェンが担当します。
specialでは『ジェシカ・ジョーンズ:エイリアスAKA謎の依頼者』のマイケル・ゲイドスに加えて、ニール・アダムス、ビル・シンケヴィッチ、ジーン・ハ、ジェイ・リーが参加しています。
本作前に読むべき邦訳アメコミ
『ヤング・アベンジャーズ:サイドキックス』は必読です。
この作品には『Young Avengers』の1~6話が収録されています。
ヤング・アベンジャーズ自体がこの作品での初登場で、初心者にもオススメの作品です!
ライター、アーティストは本作同様、アラン・ハインバーグとジム・チェンです。
詳しい内容や感想はこちらの記事で。
また、本作中盤以降の物語には、『アベンジャーズ:クリー・スクラル・ウォー』の要素がからんできます。
といっても、無理やりねじ込んだ後付け設定なので、必読ではないです。
解説書でも補足はしてくれています。
ただ、マーベルユニバース的には大きなイベントで、以降の作品でもよく引き合いに出される作品でもあります。
もし今後もマーベル作品を読み進めるのであれば、どこかのタイミングで読んでおくといいかもしれません!
作品の評価・感想
面白かった!
実は前作のアレが伏線になっていて、序盤の展開に広げたのは見事でした。
前作では不十分だった、キャラクターを掘下げる努力が見られたのも評価できます。
中盤の急展開で勢いがつき、物語のスケールも広がっていきました。
ラストのバトルもアツかった!
前作もですが、若手ヒーローに規模の大きい事態をぶつけるという構図が良いですね。
ただ、キャラクター個々の掘下げは物足りなかったですね…。
ヒーローとなるまでの出来事が劇的なものでもなく、ヒーロー活動にかける思い・信念といったものが薄く感じました。
アンドレア・ディヴィートの画力はイマイチでした(1枚目の原書画像参照)。
体のバランスや遠近感、動きが不自然です。
マイケル・ゲイドスのアートは、いい意味でアメコミっぽくないオシャレなアプローチです。
1枚もののアートをレストランに飾っても違和感なさそう笑。
『Young Avengers Special』#1 ©MARVEL
※画像は原書で、本作は日本語です
ジム・チェンは相変わらずの画力の高さで、ラストの見開き4連続バトルシーンは見応えしかない!
本作後に読むべき邦訳アメコミ
『Young Avengers』は本作の12話で完結となるため、ひとまず続けて読む作品はなしです。
少し間が空き、2010年の『アベンジャーズ:チルドレンズ・クルセイド』では、再びアラン・ハインバーグとジム・チェンがタッグを組んで、ヤング・アベンジャーズの活躍を描きます。
まだ読めていないので詳しい内容はわかりません笑。
本シリーズを気に入った方は、チェックしてみてはいかがでしょうか?
まとめ:『ヤング・アベンジャーズ:ファミリー・マターズ』の総評
GOOD
・ラストにかけての盛り上がり
・様々なアーティストの参加
BAD
・キャラの内面の掘下げが不十分
RECOMMEND
・前作を読んだ人
・メンバーの背景を知りたい人
2冊で完結し、初心者の方でも楽しみやすいシリーズでした。
今後のMUCに向けての予習としても、いかがでしょうか?
他にも邦訳アメコミの感想を書いているので、アメコミカタログなるページも訪れてみてください。
邦訳アメコミの全体感を知りたい方にはこちらの記事もオススメです。
それでは、今回はこのあたりで。
ありがとうございました!
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