『エッジ・オブ・スパイダーバース』 ©MARVEL ©FURYU Corporation
こんちは!
サンドです。
2018年に公開されたアニメーション映画『スパイダーマン:スパイダーバース』。
その原作のプロローグにあたる『エッジ・オブ・スパイダーバース』をレビューしていきます。
「どの時期の作品なの?」
「オススメのポイントは?」
などの、今作に関する悩みを解決できる記事となっております。
皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を!
なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。
収録タイトルやライター・アーティスト情報
出版社:ヴィレッジブックス
ライター:ダン・スロット、クリストス・ゲイズ、デビッド・ハイン、ファブリセ・サポルスキー、ジェイソン・ラトゥール、ダスティン・ウィーバー、クレイ・マクラード・チャップマン、ジェラルド・ウェイ、ピーター・デビッド
アーティスト:ジュゼッペ・カムンコリ、アダム・キューバート、M.A.セプルベダ、リチャード・イサヌブ、ロビー・ロドリゲス、エリア・ボネッティ、ジェイク・ワイアット、リック・レオナルディ、ウンベルト・ラモス
収録タイトル
- 『Free Comic Book Day 』(GUARDIANS OF THE GALAXY)(2014年06月)
- 『Superior Spider-Man』#32(2014年10月)
- 『Superior Spider-Man』#33(2014年11月)
- 『Edge of Spider-Verse』#1(2014年11月)
- 『Edge of Spider-Verse』#2(2014年11月)
- 『Edge of Spider-Verse』#3(2014年11月)
- 『Edge of Spider-Verse』#4(2014年11月)
- 『Edge of Spider-Verse』#5(2014年12月)
- 『Spider-Man 2099』Vol.2 #5(2014年12月)
- 『The Amazing Spider-Man』Vol.3 #7(2014年12月)
- 『The Amazing Spider-Man』Vol.3 #8(2014年12月)
あらすじ
内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。
どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式サイトからの引用なので、結末に関するネタバレはありません。
インヘリターズとの戦いに集った数多のスパイダーメン。
彼らにもそれぞれ、語られざるドラマがあった。彼らは如何なる道筋を辿ってスパイダーバースに辿り着いたのか、スパイダー大戦勃発までの秘話の数々が、ここに明らかになる!時間流に呑まれた挙句、スパイダーアーミーの結成に走るスーペリア・スパイダーマン。
自らの運命と向き合う決意を固めるスパイダーグウェン、そして、スパ//ダー。
インヘリターズと激突するスパイダーマン・ノワール、スパイダーマン2099。
おなじみのピーター・パーカーが若きスーパーヒロイン、Ms.マーベルに、ヒーローの手解きをする一方で、運命の波に押し流され、闇に消える者もいる。
スパイダーバースに至る幾つもの運命の旅路を辿れば、大戦の全貌が見えてくる。大いなる世界の周縁、”エッジ・オブ・スパイダーバース”から、物語は始まるのだ!
引用元:ヴィレッジブックス作品ページ
作品概要や出版背景の解説
2015年に『The Amazing Spider-Man』Vol.3 #9~#15で展開された、並行世界の様々なスパイダーマンが集結するスパイダーバース編。
本作はその『スパイダーバース』本編の前日譚です。
1話ごとにライターとアーティストが異なり、ストーリーも独立しているオムニバス形式となっています。
『Superior Spider-Man』の32、33話では、スーペリア・スパイダーマンがいかにして他の世界のスパイダーズを集めるに至ったかが語られます。
『Edge of Spider-Verse』計5話では、映画でも活躍したスパイダーグウェンや、ペニー・パーカーの初登場回が含まれます。
他にも『スパイダーバース』で活躍するスパイダーノワールやスパイダーマン2099など多数のスパイダーマンが登場します。
本作でそれぞれのバックグラウンドが語られるので、『スパイダーバース』を読む楽しさが一層増します!
『The Amazing Spider-Man』の7、8話では、ドラマの配信が控えているミズ・マーベル/カマラ・カーンとスパイダーマン/ピーター・パーカーの共闘が見れます。
また、本編でも敵対するインヘリターズ/相続者の関係性も語られるエピソードも収録されています。
なかなか重要度の高い1冊です!
ここまで『Superior Spider-Man』のライターを担当し、『スパイダーバース』も任されているダン・スロットは、本作の『Superior Spider-Man』と『The Amazing Spider-Man』Vol.3で脚本を書いています。
作品の評価・感想
1話ごとにライターが異なるので、全体的な評価が難しいです。
ただ、かなり満足度の高い1冊です!
リーフ10冊分が収録されているので読みごたえは十二分。
内容も『スパイダーバース』を楽しむには必読と言えます。
ダン・スロットのクオリティが高い脚本は、これまでのスーペリア・スパイダーマンで立証済みです。
話の展開がうまいんですよねこの方。
今回も、「そこから新たにストーリーを展開するのか!」と唸りました。
ライターによって物語のアプローチが全然違いますし、いろんな人のイラストを楽しめるのも本作の魅力ですね。
アメコミでは珍しい、ライターとアーティスト兼任のダスティン・ウィーバーが、個人的なお気に入り作家に追加されました笑。
絵の描き込みやアングルが見事でしたね。
前後で読みたい関連する邦訳アメコミ
『スーペリア・スパイダーマン:ワースト・エネミー』、『アメイジング・スパイダーマン:カミング・ホーム』 ©MARVEL ©FURYU Corporation ©Hachette Collections Japan
スーペリア・スパイダーマンシリーズ
唐突に思われた方もいるかもしれませんが、本作は『Superior Spider-Man』の32話からスタートします。
2013年から始まった『Superior Spider-Man』は、ドクター・オクトパスがピーターの体を乗っ取ってスーペリア・スパイダーマンとして活動するという物語で、31話で完結を迎えました。
そして『スパイダーバース』へつながる形で32、33話が描かれました。
『スーペリア・スパイダーマン:ワースト・エネミー』から始まり、計5冊の邦訳本で31話まで収録されています。
遡り始めたらキリがないのがアメコミの恐ろしいところでもあります笑。
ただ、通販限定販売のものも含まれていて、現在はほとんどが絶版で入手が難しい状態です。
個人的にはかなりオススメのシリーズなのですが…
ですがスーペリア・スパイダーマンを読んでいなくても、そこまで問題はないです!
解説書に丁寧にあらすじの補完がされているのでご安心を。
アメイジング・スパイダーマン:カミング・ホーム
本作と『スパイダーバース』本編に登場するヴィランのモーラン。
モーランの初登場回が収録されている『アメイジング・スパイダーマン:カミング・ホーム』はぜひとも一読願いたいです!
これまでのヴィランとは比較にならない強さのモーランとの死闘が繰り広げられ、本作と『スパイダーバース』の危険度がどれほどのものか実感できると思います。
こちらはアシェットの『マーベル グラフィックノベル・コレクション』というシリーズの1冊で、創刊号なので500円というバグった価格で読むことができます!
詳細はこちらの記事にまとめております。
まとめ:『エッジ・オブ・スパイダーバース』の感想・あらすじ・解説
GOOD
様々なクリエイターが参加し、ボリューム満点
ダン・スロットの本編との繋ぎ方が見事
BAD
始まりがやや唐突に感じる
『スパイダーバース』本編の深みがグッと増すので、ぜひ本作を読んでから本編へと入っていただきたいです!
様々なクリエイターが参加しているので、きっとお気に入りのアーティストやライターとも出会えるはずです。
それでは今回はこのあたりで。
お時間いただき、ありがとうございました!
その他のコミック情報は邦訳アメコミカタログへ。
コメント