『ヤング・アベンジャーズ:サイドキックス』の感想・あらすじ・解説

まとめ
シンプルで初心者にもオススメ
キャラの掘下げは不足

ヤングアベンジャーズサイドキックスの表紙

『ヤング・アベンジャーズ:サイドキックス』 ©MARVEL ©Shogakukan-Shueisha Productions

こんちは!
サンドです。

今回は、シリーズ1作目となる『ヤング・アベンジャーズ:サイドキックス』のレビュー記事です。

「ここから読んでいいの?」
「オススメのポイントは?」

などの疑問を、邦訳アメコミ150冊を読んだ僕が解決します!

サンド
サンド

僕のプロフィールはこちらの記事

皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を。

なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。

収録タイトルやクリエイター

出版社小学館集英社プロダクション
ライターアラン・ハインバーグ
アーティストジム・チャン
収録タイトル
  • 『Young Avengers』#1(2005年4月)
  • 『Young Avengers』#2(2005年5月)
  • 『Young Avengers』#3(2005年6月)
  • 『Young Avengers』#4(2005年7月)
  • 『Young Avengers』#5(2005年8月)
  • 『Young Avengers』#6(2005年9月)

あらすじ

内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。

どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式からの引用なので、結末に関するネタバレはありません。

若手ヒーローチーム「ヤング・アベンジャーズ」がニューヨークに現れた。
そのメンバーは、アイアンマンに似た「アイアンラッド」、ソーに似た「アスガーディアン」、ハルクに似た「ハルクリング」、キャプテン・アメリカに似た「パトリオット」。
元祖アベンジャーズであるアイアンマンとキャプテン・アメリカは、経験の浅い若者たちの身を案じて、彼らを解散させようと動き出す。
アイアンマンとキャプテン・アメリカに問い詰められたアイアンラッドは、彼自身の驚くべき正体と、ヤング・アベンジャーズ結成の目的を明かす……。世界の命運は少年少女たちに託された!?

引用元:小プロ作品ページ

どんな作品なのか

本作『ヤング・アベンジャーズ:サイドキックス』は、オンゴーイングシリーズ『Young Avengers』の1~6話を収録したものです。

2005年に、多くの作品が1話から展開されたニューアベンジャーズ期が始まり、『Young Avengers』もこの時期に新たに作られた作品です。
新章の開幕となる作品なので、初心者の方にもオススメです!

いや~、ここにきてまさかニューアベンジャーズ期の作品がまだ邦訳されるとは(発売から3年たちましたが)!
かつてヴィレッジブックスが精力的にこの時期の作品を翻訳していて、ラインナップが充実しているんですよね。

物語の開始時点でヤングアベンジャーズは既に活動していて、デイリービューグルがその実態を調査しようとしているところから始まります。

ヤングアベンジャーズの1話
※画像は原書で、本作は日本語です

『Young Avengers』#1 ©MARVEL

ヤングアベンジャーズは、エリ・ブラッドレー、ケイト・ビショップ、キャシー・ラングなど、MCUにて実写化済で今後の活躍が楽しみなキャラで構成されています。

ライターは、映画『ワンダーウーマン』(2017年)で脚本を手掛けたアラン・ハインバーグ。

アーティストは、後に『ニュー・アベンジャーズ:イルミナティ』を手掛けたジム・チェン。
完璧主義なようで長期で作品を手掛けることは少なく、1冊丸ごと彼のアートを楽しめるのは貴重です。

本作前に読むべき邦訳アメコミ

本作の時点で、アベンジャーズ・マンションは廃墟と化しています。
何があったのかは『アベンジャーズ:ディスアセンブルド』にて語られています。
この作品は、ニューアベンジャーズ期が始まる直前の、アベンジャーズ解散までを描いています。

必読ではないですが、いくつかの要素がこの作品の流れを受けています。
解説書にも記載はあるので問題なしですが、余裕があれば読んでみてください!

ライターはニューアベンジャーズ期を統括していたブライアン・マイケル・ベンディス。
アーティストはデビッド・フィンチ。

作品の評価・感想

まあまあ面白かった。

ヴィランの存在が初めから示されていて、ストーリーに一貫性がありました。

まだ未熟なヤングアベンジャーズと、彼らを心配するアベンジャーズ両者ともに目的があり、ダレることはなかったです。
ヴィランもけっこうな大物で、一定の緊張感を持って読めました。

少なからずこれまでの作品との関連性はあるものの、複雑な繋がりはなく、シンプルで追いやすいストーリーでした。
ニューアベンジャーズ期の初めで、マーベル作品全体で新章を展開しているだけあり、敷居が低いのはありがたいところです!

欠点として、ヤングアベンジャーズの面々はほぼ全員が今作で初登場ですが、個々の深堀は皆無でした。
なぜヒーローとして活動しているのかが語られず終いです。

個人的には、ちゃんとキャラを確立させてから、あるいわ確立させながらストーリーを進めてほしかったですね。
ここは続編に期待です。

ジム・チェンは画力が高く、ハッキリとした輪郭線で描き込みも丁寧です。
表情の描き分けも見事で、アクションシーンも迫力ある構図で魅せてくれます!

ヤングアベンジャーズの突入
※画像は原書で、本作は日本語です

『Young Avengers』#1 ©MARVEL

個人的には、けっこうお気に入りのアーティストです。

本作後に読むべき邦訳アメコミ

本作の続きは、『Young Avengers』の7~12話を収録した『ヤング・アベンジャーズ:ファミリー・マターズ』にて読むことができます。

ライターはアラン・ハインバーグが続投。
アーティストは本作のジム・チェンの他に、アンドレア・ディヴィトやマイケル・ゲイドスが参加しています。

まとめ:『ヤング・アベンジャーズ:サイドキックス』の総評

GOOD
・一貫性がありシンプルなストーリー
・質の高いアート

BAD
・キャラの掘り下げ不足

RECOMMEND
・アメコミ初心者
・今後のMCUの予習をしたい人

他にも邦訳アメコミの感想を書いているので、アメコミカタログなるページも訪れてみてください。
邦訳アメコミの全体感を知りたい方にはこちらの記事もオススメです。

それでは、今回はこのあたりで。

新年一発目の投稿となりました。
本年もシュミヌマをよろしくお願いします!

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