『サノス・インペラティブ』の感想・あらすじ・解説

まとめ
テーマ性のある良作
楽しむハードルは高い

サノスインペラティブの表紙

『サノス・インペラティブ』 ©MARVEL ©Hachette Collections Japan

こんちは!
サンドです。

今回は、コズミック系の作品『サノス・インペラティブ』のレビュー記事です。

「ここから読んでいいの?」
「オススメのポイントは?」

などの疑問を、邦訳アメコミ150冊を読んだ僕が解決します!

サンド
サンド

僕のプロフィールはこちらの記事

皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を。

なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。

収録タイトルやクリエイター

出版社アシェット
ライター
  • ダン・アブネット
  • アンディ・ラニング
アーティスト
  • ブラッド・ウォーカー
  • ミゲル・セプルベダ
収録タイトル
  • 『Guardians of the Galaxy』Vol.2 #25(2010年6月)
  • 『Thanos Imperative: Ignition』(2010年7月)
  • 『Thanos Imperative』#1(2010年8月)
  • 『Thanos Imperative』#2(2010年9月)
  • 『Thanos Imperative』#3(2010年10月)
  • 『Thanos Imperative』#4(2010年11月)
  • 『Thanos Imperative』#5(2010年12月)
  • 『Thanos Imperative』#6(2011年1月)

あらすじ

内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。

どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式からの引用なので、結末に関するネタバレはありません。

※プロローグのネタバレを含みます。

ユニバース間を隔てる断層「フォルト」が再び裂け、これまでにない恐怖が解き放たれた。
「キャンサーバース」と呼ばれる領域からやってきたマー=ベル卿と、悪魔的で不滅の勢力は、目の前のすべてを奴隷にしようと聖戦を繰り広げている。
絶望的不利な状況に直面したガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは、堕落したクリー族の征服を阻止するために決死の策を練る!

引用元:本作裏表紙

どんな作品なのか

本作『サノス・インペラティブ』は、リミテッドシリーズ『Thanos Imperative』の1~6話とその関連作をまとめたものです。

2006~2008年にかけて、宇宙を舞台にしたイベントであるアナイアレーションが展開されました(未邦訳)。

このイベント後に『Guardians of the Galaxy』Vol.2(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:レガシー』が邦訳済)が始まり、2年の時を経て本作へとつながります。

このように、未邦訳を含めた一連の流れが既にあり、過去シリーズのある程度の知識が必要となるため(詳しくは後述)、初心者向けの作品ではないです。

本編開始前にあらすじのページはあるので、全く理解できないわけではないですが、文字ベースの補完では限界もあります。

登場キャラもノヴァやクェーサー、グラディエーターなど、日本ではまだマイナーなキャラが多めです。

後述するコズミック系の作品を追ってきた人にはオススメです!

本作のタイトルにもなっているサノスですが、一時的に死んでいて本作直前で生き返ったようです。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーが、復活直後のサノスと対峙する報告ログの確認から物語は展開されます。

ガーディアンズオブギャラクシーの25話
※画像は原書で、本作は日本語です

『Guardians of the Galaxy』Vol.2 #25 ©MARVEL

本作は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:レガシー』同様に、ダン・アブネットとアンディ・ラニングの協同で脚本が描かれています。

アーティストは、プロローグの2話をブラッド・ウォーカー、メインの6話をミゲル・セプルベダが務めています。
カバーアートはアレクシ・ブリクロが担当。

また、本作はアシェットの『マーベル グラフィックノベル・コレクション』94号に当たります。
シリーズの詳細はこちらの記事で。

本作前に読むべき邦訳アメコミ

本作を楽しむには、以下の5冊を読んでおくことをお勧めします。
以下の作品のキャラクターや設定がベースにあるので、逆に本作だけを読むのはやめておいた方がいいと思います…。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:レガシー』

本作は『Guardians of the Galaxy』Vol.2の25話から始まりますが、1~6話を収録したのが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:レガシー』です。

前述のコズミック系のイベントを経た結果、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーが結成されました。
そんなチームとしての初任務の様子が描かれます。
スター・ロード率いるガーディアンズはこの作品が初登場です。

7話以降の邦訳はなく、本作まで20話近く間が空いているので、この作品を読んだところで感はありますが笑。
それでも本作に繋がる土台の部分は掴んでいただけるかと。

本作よりも詳細な、アナイアレーションに関するあらすじも確認できます。

ライターは本作と同じダン・アブネットとアンディ・ラニング。
アーティストは、ポール・ペレティエ。

ジム・スターリン作品

本作は、ジム・スターリンが手掛けたスペースオペラ作品群の要素が多くみられます。
下記の2シリーズは、どちらも上下巻で合計4冊になってしまいますが笑。

『ライフ&デス・オブ・キャプテン・マーベル』

キャプテン・マーベル/マー=ベルを主人公にしたシリーズで、Part1と2の2冊あります。

サノスとドラックスの初登場作です。
サノスが原作ではどんなキャラで、デスとはどのような関係なのかが描かれます。

詳しい内容や感想はこちらの記事で。

『ウォーロック』

上記のシリーズ後に展開された、アダム・ウォーロックを主人公にしたシリーズで、こちらもPart1と2の2冊あります。

本作に登場するメイガスや、彼の率いる組織ユニバーサル・チャーチ・オブトゥルースに関するストーリーが描かれます。

このシリーズでもサノスが登場し、本作のテーマでもある生と死の対比は、この作品がベースになっていそうです。
ガモーラはこの作品で初登場。

詳しい内容や感想はこちらの記事で。

作品の評価・感想

面白かった!

やはり直前までの作品を読めていないので、序盤は状況がわかりにくいのは仕方なしですね。
プロローグ2話を読み終えたころには、物語の方向性をつかめます。

テンポがよく、開幕からサノスの復活というアクシデントが描かれます。
プロローグ2話目では、さらに大規模なアクシデントが…。

コズミック系のイベントだけあって、物語が進むにつれてスケールも大きくなります。
地球を舞台にした作品では味わえない感覚ですね。

アベンジャーズやX-MENは出ないものの、惑星を超えたキャラ総動員のクロスオーバーが楽しめます。

先の展開が読めず、どんどんページをめくりたくなります。
終盤にかけて盛り上がりを見せ、どんでん返しも用意されています。

敵側のバックグラウンドも描かれ、行動理由が示されている点がグッドです。
常にドンパチ戦闘というわけでもなく、物語の静と動のバランスもとれています。

既存のキャラや設定を使いながら、生と死をテーマに物語を展開しているのが一番の評価点ですね。

タイトルになっているサノスが主人公かと言われると、そうでもないです笑。
物語のキーではあるのですが、もうちょっと心理描写とか欲しかったですね。

ブラッド・ウォーカーは画力が高く、ハッキリとした線で描き込みも丁寧です。

メインとなるミゲル・セプルベダのアートは、主線ではない鉛筆で描いたような薄い線を残しているのが特徴的でした。

サノスインペラティブの1話
※画像は原書で、本作は日本語です

『Thanos Imperative』#1 ©MARVEL

ちょっと表情が硬く、構図の迫力に欠ける箇所もあります。

本作後に読むべき邦訳アメコミ

ストーリーは本作で完結しているため、続けて読む作品は特になしです。

まとめ:『サノス・インペラティブ』の総評

GOOD
一貫したテーマ性のある脚本
スケールの大きさ

BAD
楽しむまでのハードルの高さ
タイトルと主人公像のズレ

RECOMMEND
コズミック系の作品を追ってきた人

他にも邦訳アメコミの感想を書いているので、アメコミカタログなるページも訪れてみてください。
邦訳アメコミの全体感を知りたい方にはこちらの記事もオススメです。

それでは、今回はこのあたりで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました