前作以上のスケール
楽しむハードルはやや高い
『ライフ&デス・オブ・キャプテン・マーベル Part2』 ©MARVEL ©Hachette Collections Japan
こんちは!
サンドです。
今回は、『ライフ&デス・オブ・キャプテン・マーベル Part2』のレビュー記事です。
「ここから読んでいいの?」
「オススメのポイントは?」
などの疑問を、邦訳アメコミ150冊を読んだ僕が解決します!
僕のプロフィールはこちらの記事で
皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を。
なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。
収録タイトルやクリエイター
出版社 | アシェット |
ライター |
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アーティスト | ジム・スターリン |
収録タイトル |
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あらすじ
内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。
どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式からの引用なので、結末に関するネタバレはありません。
キャプテン・マーベルは生まれ変わった!
引用元:本作裏表紙
すべての生命と同調できる宇宙意識を持つようになったキャプテン・マーベルは、あらゆる創造物がサノスの支配下に置かれる前に倒す方法をみつけなければならない。
しかし、サノスとの戦いから数年後、キャプテン・マーベルは末期的な病と戦い、自らの死と向き合わなければならないときが来る。
クリー族のヒーローの勇気ある戦いを見届けるためにマーベル・ユニバースの一同が集結する。
どんな作品なのか
本作『ライフ&デス・オブ・キャプテン・マーベル Part2』は、オンゴーイングシリーズ『Captain Marvel』の31~34話とその関連作品をまとめたものです。
タイトルにもあるようにPart2なので、前作『ライフ&デス・オブ・キャプテン・マーベル Part1』が必読です。
前作のラストにて、サノスがいよいよ本格的に動き出そうとしていましたね。
本作では、キャプテン・マーベルがアベンジャーズ本部に訪れるところから物語が展開していきます。
『Captain Marvel』#31 ©MARVEL
※画像は原書で、本作は日本語です
最終話の『The Death of Captain Marvel』は、60ページ超えの大ボリューム。
『Marvel Graphic Novel』というシリーズで、マーベルが初めて出した1話完結型のグラフィックノベルです。
ライターとアーティストは前作から引き続き、ジム・スターリン。
『Captain Marvel』の33、34話と『Avengers』はスティーヴ・エングルハートがライターを務めています。
また、本作はアシェットの『マーベル グラフィックノベル・コレクション』61号に当たります。
シリーズの詳細はこちらの記事で。
本作前に読むべき邦訳アメコミ
『ライフ&デス・オブ・キャプテン・マーベル Part1』
前述のとおり、『ライフ&デス・オブ・キャプテン・マーベル Part1』は必読です。
本作直前の『Captain Marvel』25~30話が収録されています。
サノスの計画の前段階と、それに対抗するキャプテン・マーベルとの戦いが描かれています。
本作で活躍したアベンジャーズや、ドラックスも登場しますよ!
メインとなるライターとアーティストは本作同様、ジム・スターリンです。
こちらの記事で、作品の詳細・感想を書いています。
『ウォーロック』2冊
注意が必要なのが、本作最終話の『The Death of Captain Marvel』。
収録タイトルにも記載があるように、直前の『Captain Marvel』34話と8年近く間が空いています。
僕はそうと知らずに読み始めたので、話がかみ合わずに混乱しました…。
なんと最終話は、同じくジム・スターリンの描いた『ウォーロック Part2』後の物語だったのです!
でたー!アメコミ名物、初見殺し!
しかもPart2って、Part1も読まないとじゃん…。
結局この2冊は読まずに本作を読み終えましたが、全く話についていけないということはないです。
ただ、読んでいたほうが「あー、あのことね」と理解は深まるでしょう。
余力のある方は事前に読んでみてください!
作品の評価・感想
まあまあ面白かった。
さすがにサノスが本格的に動き出すとあって、前作よりもスケールが大きい戦いが見れました。
アベンジャーズも参戦しますが、主役はしっかりキャプテン・マーベルとしている点がグッドですね!
ただ、前作でのスレイブディスクを用いた計画の必要性がわからなかったです。
どうすればサノスの目標が達成されるのかが描写不足ですかね。
最終話はタイトル通り、キャプテン・マーベルの死を描いた作品ですが、主人公が己の死と向き合う物語は新鮮でした。
キャラによって受け止め方が異なる様子もドラマに深みを与えています。
ページ数の多い作品でしたが、生死に関わる物語ということもあり、ダレずに読み切れました。
これまでのキャプテン・マーベルの活躍を振り返る丁寧な作りにもなっていました。
最終話は、カラーが通常とは異なり1ページごとに見ごたえのあるアートでした。
『The Death of Captain Marvel』 ©MARVEL
※画像は原書で、本作は日本語です
本作後に読むべき邦訳アメコミ
本作でキャプテン・マーベルの物語はひとまず完結するので、本作後に読むべき作品は特になしです。
もしこれまでのシリーズが気に入った方は、『インフィニティ・ガントレット』がオススメ!
本作までのシリーズを手掛けたジム・スターリンの集大成的作品でもあります。
まとめ:『ライフ&デス・オブ・キャプテン・マーベル Part2』の総評
GOOD
・スケールの大きい物語
・見ごたえあるアート
BAD
・一貫性にやや欠ける物語
・完璧に楽しむためのハードルの高さ
RECOMMEND
・前作を読んだ人
・ウォーロック2冊を読んだ人
他にも邦訳アメコミの感想を書いているので、アメコミカタログなるページも訪れてみてください。
邦訳アメコミの全体感を知りたい方にはこちらの記事もオススメです。
それでは、今回はこのあたりで。
しばらく更新できていませんでしたが、気づいたら年末でした…。
皆さんよいお年を!
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