『ブラックパンサー:暁の黒豹』 ©MARVEL ©Shogakukan-Shueisha Productions
11月に公開予定の『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』は、亡きチャドウィック・ボーズマンに捧げられる1作となります。
前作『ブラックパンサー』(2018年)はアカデミー賞を3部門受賞し、話題を呼びました。
今回は、再び注目が集まりそうなブラックパンサーの単独誌『ブラックパンサー:暁の黒豹』をレビューしていきます。
「どの時期の作品なの?」
「オススメのポイントは?」
などの、今作に関する悩みを解決できる記事となっております。
皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を!
なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。
収録タイトルやライター・アーティスト
出版社:小学館集英社プロダクション
ライター:レジナルド・ハドリン
アーティスト:ジョン・ロミータJr.
収録タイトル
- 『Black Panther』Vol.4 #1(2005年4月)
- 『Black Panther』Vol.4 #2(2005年5月)
- 『Black Panther』Vol.4 #3(2005年6月)
- 『Black Panther』Vol.4 #4(2005年7月)
- 『Black Panther』Vol.4 #5(2005年8月)
- 『Black Panther』Vol.4 #6(2005年9月)
- 『Fantastic Four』#52(1966年7月)
- 『Fantastic Four』#53(1966年8月)
あらすじ
内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。
どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式サイトからの引用なので、結末に関するネタバレはありません。
アフリカの秘境にある国家ワカンダの王ティチャラ――
彼こそがスーパーヒーロー“ブラックパンサー”である。しかし、他の追随を許さぬ超科学文明と豊かな資源を誇るワカンダに、スーパーヴィランたちの侵略の魔の手が迫っていた……。
西欧諸国の思惑と過去の遺恨もからむ死闘の行方は?
今年GW公開の映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に新登場するキャラクターのコミックが日本初上陸。
さらに、スタン・リーとジャック・カービーの名コンビによる『ファンタスティック・フォー』の歴史的な初登場エピソード2話も収録した決定的な1冊!
引用元:小プロ作品ページ
作品概要や出版背景の解説
本作『ブラックパンサー:暁の黒豹』には、2005年からスタートした『Black Panther』Vol.4が6話収録されています。
アシェットの『マーベル グラフィックノベル・コレクション』では『ブラック・パンサー:フー・イズ・ブラック・パンサー』というタイトルで出ますが、同内容です。
マーベルは2005年から、『New Avengers』、『Captain America』、『Iron Man』などの作品を1話から同時にスタートする新しい流れを作り出しました。
(ニューアベンジャーズ期の詳細はこちらの記事で。)
これまでのストーリーを引き継ぐものの、新規の読者には入りやすい環境となっています。
本作もVol.4の1話からなので、初心者の方にもオススメできる1冊です!
(Vol.という概念はこちらの記事で解説しています。)
オンゴーイングなので本作以降もストーリーは続いていきますが、キリのいいところで終わってくれます。
ワカンダとはどのような国なのか。
そしてブラックパンサー/ティ・チャラと、MCUではアンディ・サーキスが演じたクロウとの因縁の対決が描かれます。
アーティストは、『スパイダーマン:ニューウェイズ・トゥ・ダイ』、『ワールド・ウォー・ハルク』などのジョン・ロミータJr.
また、本作にはブラックパンサーの初登場回である『Fantastic Four』の52話と53話も収録されています。
スタン・リーとジャック・カービーの黄金コンビの作品を読むことができます!
ファンタスティック・フォーがワカンダに招かれる物語です。
もはや僕はこっち目的で本作を買いました笑。
作品の評価・感想
本編があまり面白くない…。
ストーリーのテンポが遅いんですよね。
起承転結の起が遅いというか…。
主人公であるブラックパンサー側に何か起きるのが4話になってからという具合。
いまいち主人公にスポットが当たってないですし、個性の掘り下げもなかったです。
ジョン・ロミータJr.の絵もあんま好きじゃないです。
大味というか、手癖で描いている感じがちょっと…。
一方で『Fantastic Four』はテンポよく進み、面白かったです!
ザ・シング/ベン・グリムの飛行機酔いとか、ベンとジョニー・ストームの絡みとか、どうでもいいようなシーンがすごい好きです笑。
映画『ブラックパンサー』を観た方は、最先端の技術と民族的な文化が混ざったワカンダの世界観を知っていると思いますが、60年代で既にその設定を確立していたのは凄いですよね。
前後で読みたい関連する邦訳アメコミ
本作からはだいぶ間が空いてしまいますが、『ブラックパンサー:シビル・ウォー』には『Black Panther』Vol.4の19~25話が収録されています。
ライターは本作と同じくレジナルド・ハドリンなので、本作を気に入った方は読んでみては。
僕は読んでいないので、無責任にお勧めはできませんが…。
また、『ファンタスティック・フォー:カミング・オブ・ギャラクタス』には、『Fantastic Four』の41~50話が収録されています。
この間にインヒューマンズが初めて登場し、なぜ本作でバリアの中に彼らが閉じ込められていたのかがわかります。
ミスター・ファンタスティック/リード・リチャーズとインビジブル・ガール/スーザン・ストームの結婚式や、ギャラクタスの襲来など、重要なエピソードが描かれています。
どちらも通販限定で、『ファンタスティック・フォー:カミング・オブ・ギャラクタス』は絶版となっています…。
まとめ:『ブラックパンサー:暁の黒豹』の感想・あらすじ・解説
GOOD
- 現代とクラシックな作品の両方を楽しめる
- キリのいいストーリーで初心者の方でも読みやすい
BAD
- ストーリーのテンポが遅い
- 絵の好き嫌いが分かれる
個人的には本編をあまり楽しめなかったですが、初心者の方でも手に取りやすい1冊だと思います。
ブラックパンサーの単独誌が邦訳されるのもあまりないので、活躍を見たい方はぜひ!
それでは今回はこのあたりで。
ワカンダフォーエバー!!
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