『アメイジング・スパイダーマン:スパイダーマン・ノーモア』の感想・あらすじ・解説

まとめ
ピーターの葛藤を描いた良作
単体でも楽しめる

スパイダーマンノーモアの表紙

『アメイジング・スパイダーマン:スパイダーマン・ノーモア』 ©MARVEL ©Hachette Collections Japan

こんちは!
サンドです。

今回は、『アメイジング・スパイダーマン:スパイダーマン・ノーモア』のレビュー記事です。

「ここから読んでいいの?」
「オススメのポイントは?」

などの疑問を、邦訳アメコミ150冊を読んだ僕が解決します!

サンド
サンド

僕のプロフィールはこちらの記事

皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を。

なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。

収録タイトルやクリエイター

出版社アシェット
ライタースタン・リー
アーティストジョン・ロミータ・Sr
収録タイトル
  • 『The Amazing Spider-Man』#44(1967年1月)
  • 『The Amazing Spider-Man』#45(1967年2月)
  • 『The Amazing Spider-Man』#46(1967年3月)
  • 『The Amazing Spider-Man』#47(1967年4月)
  • 『The Amazing Spider-Man』#48(1967年5月)
  • 『The Amazing Spider-Man』#49(1967年6月)
  • 『The Amazing Spider-Man』#50(1967年7月)

あらすじ

内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。

どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式からの引用なので、結末に関するネタバレはありません。

スウィングする1960年代に戻って、親愛なる隣人スパイダーマンが繰り広げるウェブ・スピニング・アドベンチャーの古典を楽しもう!
バルチャー、ショッカー、リザードと戦うのはスパイディの日常だが、『デイリー・ビューグル』の編集長J・ジョナ・ジェイムソンのヘイトキャンペーンが熱を帯び、ピーターは良心の危機に陥る。彼はヒーローとしての二重生活を続ける道を見つけることができるのか、それとも……、スパイダーマンはもういらないのか?

引用元:本作裏表紙より

どんな作品なのか

本作『アメイジング・スパイダーマン:スパイダーマン・ノーモア』は、オンゴーイングシリーズ『The Amazing Spider-Man』の44~50話を収録したのものです。

『ベスト・オブ・スパイダーマン』にて、本作最終話の50話のみが収録されていましたが、そこに至るまでの経緯を本作では楽しむことができます。

44話からと中途半端に思うかもしれませんが、区切りのいいところから始まっているので、初心者の方でも問題なく読めます。

ピーターが、旅行へ向かうメイおばさんを見送る一方で、カート・コナーズに異変が生じるところから物語は始まります。

スパイダーマンの44話
※画像は原書で、本作は日本語です

『The Amazing Spider-Man』#44 ©MARVEL

リザード、ショッカー、クレイヴン、ヴァルチャーと、スパイディのヴィランが多数登場します!

ピーターがスパイダーマンとの二重生活に葛藤する本作は、映画『スパイダーマン2』(2004年)の原案でもあります。

ライターは、我らがスタン・リー。
アーティストもレジェンドのジョン・ロミータ・Sr。

また、本作はアシェットの『マーベル グラフィックノベル・コレクション』72号に当たります。
シリーズの詳細はこちらの記事で。

本作前に読むべき邦訳アメコミ

本作直前の作品は邦訳されていないですし、そこまで連続したストーリーになっているわけでもないので、必読の作品はとくになしです。

映画シリーズを観ていれば、キャラクターはほとんど把握できます。

本作序盤に登場するリザードとの初対決は、『The Amazing Spider-Man』の1~10話を収録した『マーベルマスターワークス:アメイジング・スパイダーマン』にて描かれています。

といっても、本作でその際の回想シーンが入るので、本作のためだけに読む必要はないです。
絶版して手に入りにくくもなっていますし。

スパイディ初登場回に加え、正真正銘の1~10話が読めるので、ファンには激推しの1冊ではあるんですけどね…。

作品の評価・感想

面白かった!

ピーターが学業、友人関係、恋愛と様々な問題を抱えながら、スパイダーマンとして活動しなければならない葛藤が丁寧に描かれています。

そんなピーターの悩みはお構いなしに、次々と手強いヴィランが目の前に現れるという構図もよかったです。

改めて、「なんのためにスパイダーマンとして活動するのか?」が問われる1作になっています。

『ベスト・オブ・スパイダーマン』で50話だけを読んだ人も、そこに至るまでの経緯をより深く知ることができるので、オススメです!

ジョン・ロミータ・Srのアートは、線の強弱がしっかりとつけられています。

スパイダーマンの50話
※画像は原書で、本作は日本語です

『The Amazing Spider-Man』#50 ©MARVEL

ロミータは引継ぎ直後、前任のスティーブ・ディッコのスタイルを踏襲して細い線で描いていたようですが、半年後には自分のスタイルで描くようになったそうです。

時代的な面もあるのかもしれませんが、キャラの表情は豊かとは言えませんね。

本作後に読むべき邦訳アメコミ

本作後の直結した物語は、邦訳されていません。

クラシックなスパイダーマンのシリーズを追いかけたい方は、『スパイダーマン:ステイシーの悲劇』がオススメ!

本作から少し間が空いてしまいますが、『The Amazing Spider-Man』の88~92話、121、122話が収録されています。

映画『アメイジング・スパイダーマン』シリーズの原案となった作品で、ファン必読のものとなっています。

ライターは、前半部分をスタン・リーが担当し、後半部分をジェリー・コンウェイが担当。
アーティストは、メインがギル・ケインですが、冒頭の1話のみ本作のジョン・ロミータ・Srが担当しています。

まとめ:『アメイジング・スパイダーマン:スパイダーマン・ノーモア』の総評

GOOD
・主人公の葛藤を描いたシナリオ

BAD
・表情の豊かさに欠けるアート

RECOMMEND
・昔ながらのスパイディの活躍を楽しみたい人

他にも邦訳アメコミの感想を書いているので、アメコミカタログなるページも訪れてみてください。
邦訳アメコミの全体感を知りたい方にはこちらの記事もオススメです。

それでは、今回はこのあたりで。
ありがとうございました!

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