『シークレット・インベージョン』 ©MARVEL ©FURYU Corporation
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)ドラマ作品として制作が決定している『シークレット・インベージョン』。
ニック・フューリーや、スクラルのタロスが登場するなど限られた情報しか現在(22年7月)はわかっていません。
スクラルがメインのストーリーにはなると思いますが。
今回は、そんなドラマの原作『シークレット・インベージョン』をレビューしていきます。
「どの時期の作品なの?」
「オススメのポイントは?」
などの、今作に関する悩みを解決できる記事となっております。
皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を!
なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。
収録タイトルやライター・アーティスト情報
出版社:ヴィレッジブックス
ライター:ブライアン・マイケル・ベンディス
アーティスト:レイニル・ユー
収録タイトル
- 『Secret Invasion』#1(2008年6月)
- 『Secret Invasion』#2(2008年7月)
- 『Secret Invasion』#3(2008年8月)
- 『Secret Invasion』#4(2008年9月)
- 『Secret Invasion』#5(2008年10月)
- 『Secret Invasion』#6(2008年11月)
- 『Secret Invasion』#7(2008年12月)
- 『Secret Invasion』#8(2009年1月)
あらすじ
内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。
どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式サイトからの引用なので、結末に関するネタバレはありません。
ついにスクラル人の侵略が開始された。
不信に揺らぐヒーロー達に勝機はあるのか?
今、地球の命運を懸けた大決戦が幕を開ける!
ニック・フューリー失脚の原因となったシークレット・ウォー、新生アベンジャーズ誕生のきっかけとなった超人専用収容施設ラフトからの集団脱獄、ミュータント人口を激減させたハウス・オブ・M、ヒーロー同士が骨肉の争いを繰り広げたシビル・ウォー、その直後に発生した第二次大戦の生ける伝説キャプテン・アメリカの暗殺事件、そして、死せるエレクトラは異星人スクラルに姿を変えた……。
世界を揺るがせてきた大事件の数々、果たしてそれらの事件に関連はあるのか?
引用元:ヴィレッジブックス作品ページ
あるのならばその黒幕は?
その答えが明かされる時、地球は終焉を迎える……。
作品概要や出版背景の解説
本作『シークレット・インベージョン』は2008年に展開されたクロスオーバー作品で、全8話からなるリミテッドシリーズです。
ブライアン・マイケル・ベンディスが2005年から展開していった『New Avengers』や、『Mighty Avengers』などが交わる集大成的な作品でもあります!
イベントの規模も大きく、かなり重要度の高い作品です。
ただ、ここまでの3年間で様々なイベントがあったため、本作から読み始めるのはあまりお勧めしません…。
事前に読むべき作品は後述します。
3年にもわたって1人のライターがメインのストーリーを担当し、この規模のクロスオーバーをコントロールするのはマーベルでも前例がなかったそうです。
本作の展開時には、タイインを含め同時に3作品ものストーリーを手掛けていたので、ブライアン・マイケル・ベンディスの手腕には驚かされます。
ストーリーは、スクラルの侵略から地球を守るヒーローたちの戦いという、いたってシンプルなものです。
アイアンマン/トニー・スターク、ミスター・ファンタスティック/リード・リチャーズ、ノーマン・オズボーンなど様々なキャラクターが登場します。
ペンシラーは『ニュー・アベンジャーズ:レボリューション』のレイニル・ユー。
作品の評価・感想
いや~、面白かったですね。
これぞザ・アメコミといった感じです!!
物語上の目的が明確で、ストーリーのテンポもいいです。
1話目から早々に事件の連発で引き込まれますね。
作品の中でも様々な出来事が発生して展開の予想がつかず、全く飽きずに最後まで読み進めていけます。
「なんかすごい作品を読んでいるぞ…」
と思わずにはいられないです笑。
細かいキャラクターの行動理由などをタイインの方に回しているのも、テンポを保っている要因ですね。
逆に本作だけしか読んでいないと、急に知らないキャラがポッと出てきたように見えてしまいます。
多数のヒーローやヴィランが一堂に会するシーンは見ごたえ抜群で、クロスオーバーの醍醐味を存分に味わうことができます。
ここまでシリーズを追いかけてきた人たちにとっては、かなりアツい展開になっています!
ニューアベンジャーズシリーズはこれで完結するわけではないです。
ラストは今後の続きが気になるシーンで締めくくられ、物語はダークレイン編へと突入します。
レイニル・ユーは画力が高く、個人的に好きなアーティストです。
今回はインカーのマーク・モラレスとのタッグで、『ニュー・アベンジャーズ:レボリューション』とはまた違ったイラストに仕上がっています。
前後で読みたい関連する邦訳アメコミ
本作までに読むべき過去の作品
本作までに最低限読んでおきたいタイトルはこちらになります。
- 『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』
- 『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』
- 『ニューアベンジャーズ:セントリー』
- 『X-MEN/アベンジャーズ:ハウス・オブ・M』
- 『ニューアベンジャーズ:コレクティブ』
- 『ロード・トゥ・シビル・ウォー』
- 『ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー』
- 『シビル・ウォー』
- 『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』
- 『ニューアベンジャーズ:レボリューション』
- 『ニューアベンジャーズ:イルミナティ』
- 『デス・オブ・キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリーム』
- 『マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ』
- 『ニューアベンジャーズ:トラスト』
- 『ソー Vol.1 ―帰還―』(アシェットでは『ソー:リボーン』)
- 『デス・オブ・キャプテン・アメリカ:バーデン・オブ・ドリーム』
- 『マイティ・アベンジャーズ:ベノム・ボム』
……。
そんな目で俺を見ないでくれ!
いや、わかりますよ。
多すぎるだろと。
本作に物語上の関係性が薄いスパイダーマンやハルクのシリーズなどは省いているので、これでも絞ったほうなんですよ…。
本作に至るまで3年あるため、作品数が多くなってしまうのは致し方なしです。
これらを読んでいないと、なぜヒーローが分断しているのか、なぜキャプテン・アメリカが別人なのか、なぜ急にスクラルが出てきたのかなどがわからないです。
解説書にある程度のフォローはありますが、せっかく邦訳された過去作があるなら読んで楽しんだ方がいいかと。
また、スクラルの親玉が実はあのキャラだったという衝撃の事実を、あまり驚かずに知ることになります。
僕はより多くの人にマーベル原作コミックを読んでもらい、その楽しさを知ってほしいです。
ただ、本作から入る必要はないかとも思います。
同時に読みたいタイイン
『ニュー・アベンジャーズ:シークレット・インベージョン』、『マイティ・アベンジャーズ:シークレット・インベージョン』 ©MARVEL ©FURYU Corporation
既にシリーズを追いかけている方々は、本作と並行して『ニュー・アベンジャーズ:シークレット・インベージョン』と『マイティ・アベンジャーズ:シークレット・インベージョン』を読んでください!
どちらともライターはブライアン・マイケル・ベンディスで、本作のタイインとなります。
ヴィレッジブックスでは順番に読む流れになっていますが、この3冊に収録されているリーフは発売時期が被っているので、絶対に並行して読み進めた方がいいです。
ストーリーも横でリンクしている箇所が多いので、ヴィレッジブックスの順番で読むと時系列がゴチャゴチャになってしまいます。
『ニュー・アベンジャーズ:シークレット・インベージョン』では怒涛の伏線回収がなされ、『マイティ・アベンジャーズ:シークレット・インベージョン』では本編で唐突に見えるキャラの行動理由などが明らかになります。
本作をより深く味わえるので、可能であれば3冊揃えてから読み始めることをお勧めします!
並行読みに関しては、こちらの記事で解説しています。
まとめ:『シークレット・インベージョン』の感想・あらすじ・解説
GOOD
わかりやすくテンポのいいストーリー
多数のキャラによるクロスオーバー
BAD
必要な予習が多い
本編のみだと説明不足
ニューアベンジャーズ期の1つの区切りであり、大規模なクロスオーバーを味わえる本作。
マーベルユニバースでも重要度の高い作品なので、ぜひチェックしてみてください。
それでは今回はこのあたりで。
ありがとうございました!
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