『アブソリュート・カーネイジ』の感想・あらすじ・解説

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まとめ
ストーリー、アート共に高品質
1冊目にはオススメできない

アブソリュートカーネイジの表紙
版元ドットコムより

こんちは!
サンドです。

今回は、ヴェノムとカーネイジの対決を描いた『アブソリュート・カーネイジ』のレビュー記事です。

「ここから読んでいいの?」
「オススメのポイントは?」

などの疑問を、邦訳アメコミ150冊を読んだ僕が解決します!

サンド
サンド

僕のプロフィールはこちらの記事

皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を。

なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。

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収録タイトルやクリエイター

出版社小学館集英社プロダクション
ライタードニー・ケイツ
アーティストライアン・ステッグマン
収録タイトル
  • 『Free Comic Book Day 2019』(2019年5月)
  • 『Absolute Carnage』#1(2019年10月)
  • 『Absolute Carnage』#2(2019年10月)
  • 『Absolute Carnage』#3(2019年11月)
  • 『Absolute Carnage』#4(2019年12月)
  • 『Absolute Carnage』#5(2020年1月)

あらすじ

内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。

どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式サイトからの引用なので、結末に関するネタバレはありません。

数カ月の間、マーベル・ユニバースから姿を消していたカーネイジが、ニューヨークに帰還しようとしていた。
シンビオートの宿主を根絶やしにする完全虐殺(アブソリュート・カーネイジ)を目論む殺人鬼に、ヴェノムとスパイダーマンが手を組んで立ち向かう!
血で血を洗う激しい戦いは、他のヒーロー達をも巻き込んで泥沼化していくが……
果たして彼らの運命は!?

引用元:小プロ作品ページ

どんな作品なのか

本作『アブソリュート・カーネイジ』は、リミテッドシリーズ『Absolute Carnage』の1~5話と他をまとめたものです。

ライターのドニー・ケイツが2018年から担当している『Venom』Vol.4と、並行して展開されました。

本作に至るまで、『Venom』Vol.4は16話ほど出版されていますが、邦訳はされていません。
ただ、解説書にそのあらすじと、本作のタイインのあらすじが詳しく記載されています。

解説書を適宜照らし合わせながらでないと読み進められないので、初心者の方が1冊目に買う作品ではないかなと。

シンビオートの創造神ヌールをめぐり、ヴェノムとカーネイジが激突します。

ケイツは『サノス・ウィンズ』、『ドクター・ストレンジ:ゴッド・オブ・マジック』なども担当。

アーティストは『スパイダーマン:ヴェノム・インク』のライアン・ステッグマン。

アブソリュートカーネイジのプロローグ
※画像は原書で、本作は日本語です

『Free Comic Book Day 2019』 ©MARVEL

本作前に読むべき邦訳アメコミ

本作につながる『Venom』Vol.4が邦訳されていないので、特にないです。

本作に登場するメイカーは、あまり馴染みのないキャラかと思います。
彼のキャラクター性については、『アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウトⅡ』以降のジョナサン・ヒックマンのシリーズで確認できます。

『アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウトⅡ』の解説書には、彼の経歴が詳しく書かれています。

また、本作では過去にシンビオートと結合した人物に焦点が当たりますが、『マイティ・アベンジャーズ:ベノム・ボム』も参考になるかと。
解説書では一切触れられていなかったですが笑。

ただ、これらの作品を本作のために読む必要はないです。

作品の評価・感想

けっこう面白かった!

主人公が追われる立場というのが、なかなか新鮮で、緊張感を持って読めました。
敵の目的も一貫しているので、物語を追いかけやすかったです。

アクションだけではなく、ドラマパートもしっかり盛り込まれていたので、物語に緩急がついていました。

そのドラマパートも必要事項を伝えるだけのものではなく、感情のこもったやり取りだったのがとても良かったです!

キャラクターもいろいろ出てきますが、着目すべきキャラに絞っていて読みやすかったです。
出てくるキャラも関連度の高いものでしたし。

物語は終盤に向けて、ちゃんと盛り上がりどころを作り、終わり方も凄く良かったです。
最後のページは、個人的にメッチャ好き笑。

ライアン・ステッグマンのアートは、アメコミにしては珍しい絵柄に感じました。
目の描き方がコミカルで、日本人っぽい描き方だなと、なんとなく思いました。

画力が高く、アクションシーンの迫力は見事です。
表情も豊かに描き分けているので、ドラマを一層引き立ててくれます。

絵の構図や見せ方もけっこう上手いので、1ページごとに見ごたえありです。

これだけいい作品だと、『Venom』Vol.4を日本語で読めないのが悔やまれますね…。

やはり直前の物語がわからないので、都度解説書を読まないと理解が難しいです。
これにより、物語を読むペースが減速するのが少々残念ですね。

ここは、解説書を合わせて読むという、邦訳アメコミ独特の読み方に慣れていないと抵抗を感じるかもしれません。

小プロさん邦訳お願いします!

アブソリュートカーネイジの1話
※画像は原書で、本作は日本語です

『Absolute Carnage』#1 ©MARVEL

本作後に読むべき邦訳アメコミ

物語は『キング・イン・ブラック』へと続きます。

表紙ではヴェノムの他にアベンジャーズやX-MENの面々も確認できますが、どういうことなのでしょう?
こちらの記事で詳しい解説や感想を書いています。

※あらすじには本作のネタバレが含まれているので、本作を読んだ後で目を通すことをおすすめします。

まとめ:『アブソリュート・カーネイジ』の総評

GOOD
・緩急があり、質の高い脚本
・表現豊かで高い画力

BAD
・解説書によるテンポ減

初めての方に1冊目のアメコミとしてはオススメできません。
ただ、かなり質の高い作品なので、ある程度慣れてきたらぜひ読んでほしいです!!

他にも邦訳アメコミの感想を書いているので、アメコミカタログなるページも訪れてみてください。
邦訳アメコミの全体感を知りたい方にはこちらの記事もオススメです。

それでは、今回はこのあたりで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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