引用元 ©MARVEL ©FURYU Corporation
こんちは!
サンドです。
こちらの記事でアメコミ入門に最適な1冊として紹介した 『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』 。
実際読むにあたり、もう少し詳しい情報も欲しいかなと思い、今回この記事を書いております。
「どの時期の作品なの?」
「オススメのポイントは?」
などの、今作に関する悩みを解決できる記事となっております。
皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を(ネタバレある箇所は隠してあります)!
なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。
収録タイトルやライター・アーティスト情報
出版社:ヴィレッジブックス
ライター:ブライアン・マイケル・ベンディス
アーティスト:デビッド・フィンチ
収録タイトル
- 『New Avengers』#1(2005年1月)
- 『New Avengers』#2(2005年2月)
- 『New Avengers』#3(2005年3月)
- 『New Avengers』#4(2005年4月)
- 『New Avengers』#5(2005年5月)
- 『New Avengers』#6(2005年6月)
かなりざっくりとしたあらすじ
スカーレット・ウィッチ/ワンダ・マキシモフの行動をきっかけに、アベンジャーズは解散してしまいました。
それから半年後が今作の舞台。
ヴィランを収容しているラフト刑務所で事件が起き、再びヒーローが集結しました。
ヒーローたちは事件の解明に向けて動き出します。
新生アベンジャーズのメンバーは、アイアンマン/トニー・スターク、キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャース、スパイダーマン/ピーター・パーカー、ルーク・ケイジ、ウルヴァリン/ローガン、スパイダーウーマン/ジェシカ・ドリュー。
スパイダーマンとウルヴァリンがアベンジャーズに加わる注目作です!
極力ストーリーに関する前情報は少ない状態で読んでほしいので、これぐらいのことしか言えません笑。
『New Avengers』#4 ©MARVEL
作品概要や出版背景の解説
マーベルは2005年から新たなシリーズを立ち上げました。
21世紀以降のマーベルは、アメリカの同時多発テロの影響もあり、リアル志向でどこか控え目な内容のストーリーが多かったといいます。
大型のクロスオーバー作品もなかったそうです。
その流れを払拭してヒーローの復権をすべくマーベルは、2004年末にディスアセンブルドというストーリーを展開しました。
その中で『Avengers』、『Captain America』Vol.4、『Iron Man』Vol.3、『Thor』Vol.2といった主要タイトルに区切りをつけたのです。
そして新たに『New Avengers』、『Captain America』Vol.5、『Iron Man』Vol.4を同時期に刊行しました。
今作は、それまでのマーベルの流れを大きく変えた原点と言えます。
またメインのシリーズが、これまでのストーリーや設定は引き継ぐものの、ナンバリングを1から仕切り直しとなりました。
新たなファンを獲得しようとしたのは明らかでしょう。
もちろん、アメコミを読んだことがないような方々も、このシリーズから手を出していただいて全く問題ないです。
むしろマーベルから、手を出してくださいと言っているようなものです。
皆さんも読みましょう。
ニューアベンジャーズ期の特徴
ここから展開されるシリーズの大きな特徴は、1人のライターが全体を統括してシナリオを書いていることです。
これまでも、一定の期間を同じライターが1つの作品を担当することはありました。
しかし、今回メインシリーズのライターを任されたブライアン・マイケル・ベンディスは、実に6年間もシナリオを手掛けているのです。
しかも『New Avengers』だけでなく、『Mighty Avengers』や『Dark Avengers』といった作品も並行してシナリオを書いていました。
ニューアベンジャーズ期の作品を展開していく中で、ハウス・オブ・Mやシークレット・インベージョン、シージといった大型クロスオーバーイベントを手掛けもしました。
凄くないですか!?
全体を通して脚本上に多少のツッコミどころはあるものの、よく整合性をとれたものです。
ストーリーの横の広がり方が凄いので、一通り読み終えた時の読了感が半端ないです笑。
「これがアメコミか」
と。
嬉しいことにニューアベンジャーズ期の作品は、ヴィレッジブックスがかなり邦訳に力を入れていました。
ラインナップも充実していて、ストーリーを追いかけやすくなっています。
小プロ(小学館集英社プロダクション)もこの時期のスパイダーマンや、キャプテン・アメリカの作品をいくつか翻訳しています。
作品の評価・感想
面白かった!
ストーリーのテンポがいいです。
早々に事件が起きて、ヒーローやヴィランが続々と登場します。
アメコミの醍醐味である、クロスオーバーを存分に味わうことができます。
本作は物語の序章に過ぎないので、気になる伏線が張られていますし、終盤には衝撃の事実が明らかになります。
今後の展開が楽しみですね!
ただ、脚本には細かいツッコミどころはありますね。
デビッド・フィンチのアートは好みが分かれると思います笑。
僕は嫌いじゃない。
『New Avengers』#4 ©MARVEL
*画像は原書で、本作は日本語です
前後で読みたい関連する邦訳アメコミ
『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』を最初の1冊に選んでも問題ないです。
ないのですが…
『アベンジャーズ:ディスアセンブルド』を読んでおくと、今後のシリーズの理解度がグッと増します!
『アベンジャーズ:ディスアセンブルド』は本作の直前に出版されていたリーフをまとめたもので、アベンジャーズが解散した経緯が描かれています。
読んでおいて損のない1冊です。
むしろ得しかない。
『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』を読んでみて、
「続きが気になるし、集めてみよう」
と思った方は、ぜひ読んでみてください。
時系列を気にされる方は『アベンジャーズ:ディスアセンブルド』を先に読んだ方がいいでしょう。
また、本作の続編は『New Avengers』の7話以降が収録されている『ニューアベンジャーズ:セントリー』になります。
こちらの記事で解説していますので、読み終えたらチェックしてみてください。
まとめ:『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』の感想・あらすじ・解説
GOOD
テンポよく進むストーリー
多数のヒーローやヴィランが登場し、クロスオーバーを味わえる
BAD
所々矛盾がある脚本
21世紀におけるマーベルの土台を作ったともいえる本作。
初心者の方にもオススメできる作品なので、ぜひ手に取ってみてほしいです。
それでは今回はこのあたりで。
ありがとうございました!
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