先の読めない展開
後半は緊張感が高め
『ファンタスティック・フォー:ドゥームズ・デイ』 ©MARVEL ©Hachette Collections Japan
こんちは!
サンドです。
今回は、『ファンタスティック・フォー:ドゥームズ・デイ』のレビュー記事です。
「ここから読んでいいの?」
「オススメのポイントは?」
などの疑問を、邦訳アメコミ150冊を読んだ僕が解決します!

僕のプロフィールはこちらの記事で
皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を。
なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。
収録タイトルやクリエイター
| 出版社 | アシェット |
| ライター | スタン・リー |
| アーティスト | ジャック・カービー |
| 収録タイトル |
|
あらすじ
内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。
どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式からの引用なので、結末に関するネタバレはありません。
作品後半部分の内容に触れているのでご注意ください。
アフリカの謎の国ワカンダに招待されたファンタスティック・フォーは、ブラックパンサーに遭遇する…。
引用元:本作裏表紙
しかしこの謎めいた冒険家は敵か味方か?
そんななか、比類なきインヒューマンズが復活し、チームの宿敵ドクター・ドゥームが登場する。
シルバーサーファーを従えたラトベリアの暴君は、かつてないほど強くなっていた。
ドクター・ドゥームを止められるのはFFだけだが、コズミック・パワーを操るドゥームに対して望みある策はあるのだろうか?
どんな作品なのか
本作『ファンタスティック・フォー:ドゥームズ・デイ』は、オンゴーイングシリーズ『Fantastic Four』の52~60話を収録したものです。
前作『ファンタスティック・フォー:カミング・オブ・ギャラクタス』の続編となるのでご注意ください(詳しくは後述)。
前作がヴィレッジブックスから出版されて6年以上経ちましたが、まさかここにきて続編が読めるとは…!
ファンタスティック・フォーがワカンダに招待されるところから物語は始まります。
『Fantastic Four』#52 ©MARVEL
※画像は原書で、本作は日本語です
冒頭2話は、『ブラックパンサー:暁の黒豹』にも収録されていましたね。
ブラックパンサーやクロウの初登場回です。
1冊まるごと一貫したストーリー展開ではなく、1~2話単位のストーリーで構成されています。
ドクター・ドゥームをメインヴィランに据えた、本作の副題でもあるドゥームズ・デイ編は、57~60話で展開されます。
ライターとアーティストは前作同様、スタン・リーとジャック・カービーの黄金コンビです。
また、本作はアシェットの『マーベル グラフィックノベル・コレクション』96号に当たります。
シリーズの詳細はこちらの記事で。
本作前に読むべき邦訳アメコミ
『ファンタスティック・フォー:カミング・オブ・ギャラクタス』
冒頭でも述べましたが、前作『ファンタスティック・フォー:カミング・オブ・ギャラクタス』は必読です。
『Fantastic Four』の41~50話までが収録されています。
インヒューマンズの初登場回でもあり、なぜ彼らが本作のような状況に置かれているかが語られています。
シルバーサーファーがどのようなキャラなのかも、この作品で理解できます。
マーベルユニバースにおいても重要度の高い1冊で、初心者の方にもオススメできる作品なので、ぜひ読んでみてください!
詳しい内容や感想はこちらの記事で。
『ベスト・オブ・ファンタスティック・フォー』
実は上記の『ファンタスティック・フォー:カミング・オブ・ギャラクタス』は、ヴィレッジブックス版とアシェット版の2種類があります。
収録内容が少々異なり、アシェット版にしか本作直前の51話が収録されていませんでした。
しかし!
先日小プロから発売された『ベスト・オブ・ファンタスティック・フォー』に51話が収録されています!
この3社の時を超えたバトン渡しなに笑?
ファンタスティック・フォーの記念すべき1話も収録されていて、こちらも要注目!
僕はまだ読めていませんが…。
必読ではないです。
作品の評価・感想
面白かった!
先ほども述べたように、ストーリーの目的が一貫しているわけではないのですが、その分ライブ感のようなものを楽しめます。
先が見えない展開、想像もつかない解決策に、読んでいてワクワクしますね!
後半のドゥームズデイ編は、ドクター・ドゥームがかなりの強敵として描かれ、物語に緊張感をもたらしていました。
前作の要素をうまく取り入れたラストでした。
並行して物語が展開していたインヒューマンズが、本筋に合流してくれるのかと期待してしまいましたが、それはこれより後の話なんですかね…。
残念なのは、翻訳の違和感。
冒頭2話を小プロ版と比較すると一目瞭然ですが、本作の訳は直訳したような堅苦しさがあります。
ジャック・カービーのアートは力強くも、線の強弱がつけられています。
『Fantastic Four』#53 ©MARVEL
※画像は原書で、本作は日本語です
表情も豊かで、メカの描き込みなども見事です。
本作後に読むべき邦訳アメコミ
本作から直結した作品は邦訳されていないので、本作後に読むべき作品はないです。
本作後の1968年に出版された『Silver Surfer』の1話ではシルバーサーファーのオリジンが描かれていて、こちらは『シルバーサーファー:パラブル』に収録されています。
前作と本作でシルバーサーファーに興味を持った方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
まとめ:『ファンタスティック・フォー:ドゥームズ・デイ』の総評
GOOD
・緊張感のある後半
・質の高いアート
BAD
・違和感のある翻訳
RECOMMEND
・前作を読んだ人
他にも邦訳アメコミの感想を書いているので、アメコミカタログなるページも訪れてみてください。
邦訳アメコミの全体感を知りたい方にはこちらの記事もオススメです。
それでは、今回はこのあたりで。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!









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