先が気になる構成
贖罪もテーマ
『X-MEN:ザ・トライアル・オブ・マグニートー』 ©MARVEL ©Shogakukan-Shueisha Productions
こんちは!
サンドです。
今回は、ミステリー要素を含んだ『X-MEN:ザ・トライアル・オブ・マグニートー』のレビュー記事です。
「ここから読んでいいの?」
「オススメのポイントは?」
などの疑問を、邦訳アメコミ150冊を読んだ僕が解決します!
僕のプロフィールはこちらの記事で
皆さんが購入される際の手助けとなれば幸いです。
ネタバレは一切ないので、ご安心を。
なお、リーフやオンゴーイングなどのアメコミの形式に関する説明は本記事では省いています。
もしわからない単語などがあったら、こちらの記事も参考にしてみてください。
収録タイトルやクリエイター
出版社 | 小学館集英社プロダクション |
ライター | リア・ウィリアムズ |
アーティスト |
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収録タイトル |
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あらすじ
内容を全く知らない状態で読みたい方は飛ばしてください。
どんなストーリーなのか少しは確認したい方は、こちらを開いてください。
公式からの引用なので、結末に関するネタバレはありません。
ミュータント史上最大の祭典であるへルファイア・ガラの翌朝、スカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフが死体となって発見される……。
引用元:小プロ作品ページ
事件の全貌を解き明かすべく、ミュータントによる捜査チームが動き出し、状況証拠からマグニートーにワンダ殺害の嫌疑がかけられた!
仲間を失った喪失感で悲嘆に暮れる者や義憤に燃える者、そして真相を追う者、様々な想いが交錯する中、裁きのふるいにかけられたマグニートー。
はたして、不可解な殺人事件の真相は……?
どんな作品なのか
本作『X-MEN:ザ・トライアル・オブ・マグニートー』は、リミテッドシリーズ『X-MEN: The Trial of Magneto』の1~5話をまとめたものです。
シリーズものの続きなので、本作から読み始めないようご注意を。
表紙にでかでかと描かれているので、ネタバレでもないのですが、前作『X-MEN:ヘルファイア・ガラ』後にスカーレット・ウィッチが遺体で発見されます。
殺人犯を突き止める捜査の場面から、ストーリーは展開していきます。
『X-MEN: The Trial of Magneto』#1 ©MARVEL
※画像は原書で、本作は日本語です
ライターは『X・オブ・ソーズ』の『X-Factor』を担当したリア・ウィリアムズ。
解説書によると、本作のストーリーは元々『X-Factor』で描く予定だったようです。
現Xファクターのノーススター、プレステージ、ダケンらが登場します。
アーティストはルーカス・ヴェルネックがメインで、3話と4話はデイビッド・メッシーナと共同で描いています。
各話のカバーアートは、『アベンジャーズ/ファンタスティック・フォー:エンパイヤ』のヴァレリオ・スキーティが手掛けています。
本作前に読むべき邦訳アメコミ
本作は、これまで展開されてきたX-MENシリーズの流れを継ぐ作品です。
必読な作品は下記になります。
それぞれのリンク先で感想を書いています。
前作『X-MEN:ヘルファイア・ガラ』では、エマ・フロスト主催のヘルファイア・ガラというイベントが実施されました。
ガラの終了後に、本作に繋がるスカーレット・ウィッチの殺害事件が起きるのですが、残念ながらその回は収録されていません。
それでも今後のストーリーに繋がるであろう重大発表もあるので、要チェックです。
詳しい解説や感想は、こちらの記事で。
また、必読とまでは言わないですが、『X-MEN/アベンジャーズ:ハウス・オブ・M』を読んでおくと、本作の味わいもより深いものになります!
こちらも感想の記事を用意しています。
作品の評価・感想
まあまあ面白かった。
「誰が犯人なんだ?」
「これどゆこと?」
の状態でストーリーが進むので、先が気になってページをめくりたくなりますね。
すべての真相が明らかになるのは、かなり後半です。
正直、タイトルほどマグニートー主人公の作品でもないです笑。
あのキャラの方が主人公感ありました。
そんな“あのキャラ”の贖罪の機会を描いたのも良かったです。
なんとなく流れで解決するのではなく、身を挺して実行に移しているので、読者側にも受け入れられたのではないでしょうか。
長いことマーベルの原作を追ってきた身としては、感慨深いものがありました。
ただ、犯人がどのような形で関与していたのかが不明でした。
ちょっと描写不足ですね。
『インフェルノ』とリンクする箇所もあり、繋げ方がうまいなと感じました。
ルーカス・ヴェルネックのアートは遠近の強弱がハッキリしていて、手前のキャラはけっこう太目の輪郭線で描かれていました。
表情の変化もしっかり描かれていて、戦闘シーンには躍動感もありました。
『X-MEN: The Trial of Magneto』#1 ©MARVEL
※画像は原書で、本作は日本語です
一方のデイビッド・メッシーナは画力が低めですね。
表情が固く、人体のパーツに違和感があります。
本作後に読むべき邦訳アメコミ
本作後というよりも、本作と同時期に展開していたのが、『インフェルノ』です。
『ハウス・オブ・X/パワーズ・オブ・X』から始まったX-MENシリーズの第一部完結編となります。
本作で、なぜホープがプロフェッサーXのヘルメットを持っていたかが明らかになります。
他にもリンクする箇所があるので、確かめてみてください。
こちらの記事で詳しい解説や感想を書いています。
まとめ:『X-MEN:ザ・トライアル・オブ・マグニートー』の総評
GOOD
・先が気になる展開
・納得のいくキャラの扱い
BAD
・一部描写の不足
・画力の低い箇所
RECOMMEND
・前作を読んだ人
他にも邦訳アメコミの感想を書いているので、アメコミカタログなるページも訪れてみてください。
邦訳アメコミの全体感を知りたい方にはこちらの記事もオススメです。
それでは、今回はこのあたりで。
ありがとうございました!
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